羽田野研究室の紹介


1989年の開設

長万部キャンパス  東京理科大学基礎工学部は1987年に創設された本学としては比較的若い学部で、材料工学、生物工学、そして電子応用工学の3学科と教養基礎課程で構成されている。1学年当りの学生数は、各学科とも100〜110人、学部全体で300人余程度と比較的小ぢんまりしている。学年進行に伴って91年に大学院修士課程が、93年に博士後期課程が順次設置された。

 1年次は北海道長万部の大自然のなかの全寮制で教養基礎課程を修め、2年次から東京・葛飾キャンパスの専門課程に進む。専門課程の発足時に着任したが、当研究室の本格的な活動のスタートは、最初の卒論生を迎えた1990年4月からのことになる。当初は研究設備や基本ソフトウエアの整備に忙殺されたが、最近は腰を据えて研究に本格的に取り組む環境になった感がある。なお本学の定年の定めにより、東京理科大学における研究室は2013年3月をもって閉室したが、現在は個人的に羽田野研究室を主宰し、引き続き研究に取り組んでいる。

200名余の研究室卒業生

 羽田野研究室は1989年の開設以来、学部・大学院合わせて200名余りの卒業生を送り出してきた。年度毎の研究室メンバーは概ね、学部4年の卒論生10人弱、大学院生も10人弱という構成であった。また随時、外部の要請に応じて共同研究や研究員を受け入れてきた。研究室の卒業生の就職先の業種を見ると、電気機器が約65%と最も多く、次いで輸送用機器、精密機器、通信、情報がそれぞれ12%〜7%程度になっている。

超音波工学と音響工学

 研究テーマは超音波工学と音響工学全般を対象にしているが、特にAE( アコースティック・エミッション )、UT( 超音波探傷 )、そしてパワー超音波応用には、深い興味を持っている。最近は、これらの分野におけるデジタル信号処理を用いた計測制御とコンピュータ・シミュレーションに注力している。

 AE( アコースティック・エミッション )については、その定量評価や変換子の絶対感度校正の基礎研究をベースに、実構造物への適用を積極的に進めている。

 UT( 超音波探傷 )では、探触子の特性評価の研究とともに、差分法による弾性波のシミュレーションに取り組んでいる。コンピュータ技術の進歩のお蔭で、一昔前にはスーパーコンピュータでも困難だったような実際に即したシミュレーションが、高速のUNIXワークステーション程度で実行可能になりつつあるのは大きな魅力である。弾性波の変位ベクトル図を、時間を追って一コマずつ縦波成分と横波成分に色分けして、動画として表示できるようにした。研究の面だけでなく、検査技術者や学生の教育にも役立てている。

研究室風景  パワー超音波の応用では、その発生・伝送・放射を担う新たな振動システムやデバイスの開発、超音波浮揚による新材料の無容器プロセシング、高周波超音波洗浄、超音波はんだ付けなどの研究を行っている。

 最近は音響による安全監視や設備診断などに用いられる、パラボラ集音器の研究開発に注力している。集音フード内の受音部の周囲に吸音材を配置することによって、指向性、周波数特性、そして感度が格段に向上することを見いだした(内部吸音型集音器)。またこの原理を応用した超指向性のスピーカーも考案した。

 研究環境としては、高速AD・DA変換器を始めとした全ての計測器を多数のUNIXワークステーションで制御し、それらを研究室内LANで結んだ、計測制御とシミュレーションのためのマルチメディア統合システムが完成している。

ご照会は 〒125-8585 東京都葛飾区新宿6-3-1
東京理科大学電子応用工学科気付 羽田野研究室

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